売れるお店の作り方
~モノ売りのメソッド:小売業編〜

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お店づくりの仕掛け3:陳列の仕方

ISMの目的はより多くの商品を買ってもらうことであるが、お客一人当たりの買い上げ点数は次の式で表すことができます。

買い上げ点数=動線長×売場立寄率×商品視認率×商品取り上げ率×商品買上率

動線長とはお客が店内で移動した距離であり、立寄率お客が棚の前で立ち止まった率のことです(本によって立寄率はお客が棚の前で立ち止まって商品を手に取る率と書いてある)。式というと大袈裟ですが、ようはより長く移動してもらい、目に留まり興味を持って立ち止まり、商品をよく見て手に取り、最後はレジで購入するように仕向ければ買い上げ点数は上がるということです。

■商品が目につき興味を持って立ち止まらせるには

人間は色柄・形・文字数字の順に認識すると言われています。写真は近視の人を想定して少しぼやかしています。写真を見てパッと目につくは、パンフレットの色使いだと思います。特に近視の人は文字を判別することができません。そうなると街ゆく人の目につき、興味を持たせて立ち止まらせるのは色の使い方にあるということがわかると思います。このことは商品の陳列も同じです。

ページ内の挿絵

まず棚の前でお客を立ち止まらせる。その時もっとも重要ことはメリハリをつくること。メリハリが重要な理由の一つは、人間は動きのあるものに目がいくことにあるからです。右の写真のパンフレットは適当に並べられテイル状態であるが、グルーピングを意識して並べればもっと目立つようになると思うが如何でしょうか?

理由のもう一つは、同じ刺激を受け続けると脳は飽きてしまい反応しなくなるということ。したがって同じような陳列の仕方をしている棚が続くと立寄率は下がってきます。

■グルーピングパターン

立ち止まり商品をよく見てもらうためには、お客にわかりやすく陳列されている必要があります。わかりやすく商品をまとめていくことをグルーピングと言い、衣料品などでは次の6つのパターンでまとめら得ることが多い。

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食料品であれば、例えばカレーのルーなどは、メーカー・味・値段でグルーピングがなされています。どの順番でまとめていくかは主にお客の購買行動を分析して決めていく必要があります。まずメーカーで選ぶ人が多いのなら、メーカーごとにまとめた後に味・価格でまとめていくことになるでしょう。また、こだわりの多い人が多い地域ならば、ルーをブレンドして自分好みのカレーを作るので、辛口なら辛口で各メーカーのものを並べた方が購買率は上がるでしょう。

■フェーシング

商品には必ず6つの顔(フェース)があります。どの顔(フェース)を見せるべきか、どれくらいの量を見せると効果的かを考えることをフェーシングと言います。

ページ内の挿絵

カレーのレトルトを本のように並べるという陳列が話題になったことがあります。これは箱のどの面を見せるべきか、どれくらいの量を並べることでインパクトを出すかを考えた陳列です。またアパレルで商品を畳んで陳列する場合は袖を内側に入れでしまうが、袖に特徴的なデザインがある場合は袖を表に出す畳み方に変える必要があります。なお裾の形が特徴的な商品はハンギングする陳列方法が取られることが多いです。

■陳列の種類と特徴

カラーや量によるインパクト、選びやすいグルーピング、どのフェースをみせるか、を決めたら実際に棚に陳列をしていく。またどの陳列方法を選ぶかは周りの棚との関係にも気を付けるべきです。また一つの陳列方法だけでなく、たとえば上段はバーティカル配列で下段はホリゾンタル配列といった複合的な陳列方法もあります。またここに挙げた陳列方法以外にもパイナップル陳列(積み上げ陳列)やプッシュアウト陳列など様々な陳列方法もあります。

●バーティカル(垂直)配列
同一商品や関連商品を上段から下段まで縦に並べる。一般的にお客の視線は、横に流れることが多いため、商品群は垂直に並べた方が視線を止めやすく商品を見つけやすい。一度に多くの商品の種類を認識することから、パーティカル配列は買い忘れ防止や衝動買い・ストック買を誘う効果高いと言われている。
●ホリゾンタル(水平)配列
商品を棚板に横に並べる。ホリゾンタルは棚板ごとに商品を展開するためより多くのアイテム数を並べることができる。サイズ別に並べやすくまた関連材と組み合わせやすいというメリットがある。ただし、お客の視線は横に流れることが多いため、一個一個のアイテムは見やすいが全体として商品はさがしづらくなる。そのためお客の立ち止まる回数に比べ買い上げ率はバーティカル配列に比べ低くなる傾向があると言われている。
●島出し陳列
通路として計画された場所に、特価品などをはみ出させる陳列。はみ出ていることで商品の視認率が高まり、安さ・商品の豊富さを演出することができる。一方はみ出した分通路は狭くなるので、導線を設定する際に阻害要因となる場合もある。
●ジャンブル陳列
藤籠や樽などに商品をランダムに投げ込んだ陳列。量販は望めないものの、少ない数量で目立たせたい商品や特売商品で数の少ないものや売れ残り商品を売り切りたいときに有効。安さの演出やついで買いを誘う場合に有効な陳列である。
●エンド陳列
ゴンドラの端に陳列台を置き、そこに特価品や目玉商品などを陳列するもの。
●カットケース陳列
入荷した荷姿である段ボールを、カッターなどである一定の深さでカットしそのまま陳列する。段ボールそのままの陳列であるため作業量(撤収を含めて)を激減させる・安さのイメージや親しみやすさを打ち出しやすい・ボリューム感を訴求しやすいなどのメリットがある。
●フック陳列
小物・フックのついた商品をフック型什器に吊り下げて陳列する方法
●ボックス陳列
衣料品や瓶入り商品をスクエア(四角)やトライアングル(三角)の箱型陳列ケースにいれて陳列する方法。
  

◇お見せのタイプ

お店と一つ口に行っても、いくつかのタイプに分けることができ、タイプに合わせてお店の作り方は変わってきます。ここでは代表的な5つのタイプについて説明します。 ただ、実際の店舗は一つのタイプだけでなく複数のタイプをミックスした複合的な存在です。

  

◇お店づくりの仕掛け

お店づくりの基本となる「見やすく手に取りやすく買いやすい売場」の仕掛けについて。

  

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