猫背でいつも下を向いている人は自信がないように見えます。逆に良い姿勢の人は、それだけで自信があるように見えます。またそう見えるだけではなく、実際にそうなっています。
次のような心理学の実験がある。
”被験者に良い姿勢で幸せそうに歩くグループと悪い姿勢落ち込んだように歩くグループに分け、40個の単語を見せた。その後、8分間歩いたあとに先ほどの単語を可能な限り思い出すように指示する。すると、良い姿勢で幸せそうに歩くグループは、ポジティブな単語を多く覚えていたが、一方悪い姿勢で落ち込んだように歩くグループは、ネガティブな単語を多く覚えていた。”
たとえ自分に自信がなかったとしても、まず良い姿勢になるように意識づけすることが必要です。この実験から言えるのは、良い姿勢を意識しているとだんだんと考え方が前向きになってくるというものです。
良い姿勢とは
良い姿勢というと“気をつけの姿勢”をイメージされる方が多いのかもしれないが、“気をつけの姿勢”はあまり良い姿勢とは言えません。なぜなら“気をつけの姿勢”とは気を付ける(ある状況や行動に対して注意や警戒をする)ための姿勢なのだから。
気をつけの姿勢”は、脇を締め、胸を前に出し、腰を反らせ(腰を引き)、体を緊張させる。冒頭の実験のように心と体は連動しているので、実際の胸を前にだし体が懐の浅い状態になると心もそうなってしまうし、実際に腰が引けていると心の持ちようも“腰が引けて”しまいます。
元々は明治になり軍事教練の中で取り入れられたものであり、リラックスして親しみやすい態度が求められる営業では不適切な態度だと言えます。
リラックスすると肩が前に出て、体の上部は後ろに倒れ、いわゆる懐の深い状態になる。上半身が後ろに倒れるので、その分バランスを取るために腰が前に突き出され、その結果「腰が立つ」状態になる。つまり良い姿勢とは“気をつけの姿勢”とは逆の姿勢なのです。